オリジナルTシャツトップTMIXマガジンハウツーちょっと待って！著作権フリーの画像やイラストを使ったそのオリジナルTシャツのデザイン、安全ですか？

ちょっと待って！著作権フリーの画像やイラストを使ったそのオリジナルTシャツのデザイン、安全ですか？

オリジナルTシャツなどを作るには、まずは素材探しから。パソコンやスマホで検索すると、インターネット上にはかっこいい写真やユニークなイラストたくさん！ダウンロードして入手すれば、もう素材の準備は完了♪ 本当に便利でありがたい世の中になりましたね。

でも、ちょっと待ってください！その写真やイラストは無断で使用してよいものですか？加工しても問題のないものでしょうか？？

色々なものが簡単にダウンロードできてしまう時代からこそ、忘れられがちなのが「著作権」という概念です。著作権のある写真を所有者の許諾を得ないで無断で利用すれば、著作権侵害となってしまいます。では、実際にネットから素材をダウンロードする場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか？

著作権違反にならないために
パブリックドメインとは？
クリエイティブ・コモンズ（CC）とは？
ハイクオリティな著作権フリー (CC0) の写真を使ってオリジナルTシャツをデザインするには？
著作権フリーの画像やイラストを集めたサイトをご紹介

著作権違反にならないために

著作権とは、ある作品（＝著作物）を制作した人（＝著作者）が持っている権利です。著作者は、その著作物の利用を独占する権利（＝著作権）を持っています。著作者の許諾を受けずに、その人の著作物を利用すると著作権害となり、刑罰が科せられる場合があります。写真やイラストだけでなく、歌詞・歌のタイトル・文章も著作物となり、著作権の対象となりますので、そのようなものも使用する場合には十分な注意が必要です。著作権の侵害については、TMIXにある以下のページも参考にしてください。

ということは、自由に使える写真は自分で撮影したものだけですか？決してそうではありません！「自由に使っていいですよ」「ある条件を満たせば使っていいですよ」という、著作権フリーの素材はたくさんあり、みなさんも簡単に使うことができます。

まずは、著作権フリーの素材を正しく使用するために、「パブリックドメイン（PD）」「クリエイティブ・コモンズ（CC）」という２つの言葉を説明させていただきます。

パブリックドメインとは？

人によってつくられた作品には、全て著作権が存在しています。ただ、著作権はある特定の条件で消失します。例えば、著作者の死後50年（映画の著作物の場合は、公表後70年　いずれも2016年8月現在）経過した作品は、著作権が消失します。このように著作権の消失した著作物のことを「パブリックドメイン（Public Domain : PD）」と呼び、原則誰でも自由に利用することが可能なものです。ただし、あくまで「原則」です。
というのは、パブリックドメインとなった作品にも「著作者人格権」は存在しており、作者の人格を中傷するような作品の改変は禁止されています。著作者人格権は作者の死後も保護されるものですので、それを侵害した場合、訴えられる可能性もあります。気づかないうちに著作権侵害をしてしまわないよう、取り扱いに注意しましょう。

クリエイティブ・コモンズ（CC）とは？

パブリックドメインに似た意味の言葉で、クリエイティブ・コモンズ・ゼロ（Creative Commons Zero：CC0）というライセンスがあります。

CC（クリエイティブ・コモンズ）ライセンスとは、インターネット時代のための新しい著作権ルールで、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をするためのツールです。

–creative commons JAPAN より引用

自分の作品を世の中に流通させたいが、著作権は保持したいと考えるクリエイターが、自ら定めた範囲内で作品の利用を許可することができるライセンスです。クリエイティブ・コモンズには、下記の4種類のライセンスがあり、それらを組み合わせる形で強度の異なるライセンスを、図のマークで表しています。

CC（クリエイティブ・コモンズ）ライセンス

「BY」表示：作者や作品名を表示すること
「NC」非営利：営利目的で使用することはできない
「ND」改変禁止：元の作品から改変することはできない
「SA」継承：元の作品と同じライセンス表示をしなければならない

各ライセンスの詳しい説明はここでは割愛しますので、このマークがついた画像を使用する際には、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのホームページをご確認ください。

クリエイティブ・コモンズ・ゼロ（以下、CC0）は、このクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの一種で、すべての条件が０(ゼロ）というライセンスです。

CC0は、著作権切れでなく撮影者が著作権を放棄したもので商用再配布問わず自由に使えます。パブリックドメインと比べて、CC0では著作人格権も放棄されているという点が大きく異なるため、使いたい人が自由に使用、改変することができます。どちらも著作権フリーの画像ではありますが、写真や画像データなどを素材として使いたい場合はパブリックドメインではなく、CC0のものを使う方が安全と言えます。