閉まらない・外れた・壊れたファスナー(チャック)修理は自分で簡単に出来る♪原因別に3つの直し方を紹介
ファスナーに纏わるこんな経験、一度はありませんか?
「そうだ!この間、買ったばかりのおろしたてのパーカー着ていこう♪ こんな感じのコーディネートで〜 ファスナー閉めてみたらどんな感じかなぁ?(鏡の前でファスナーを閉めようとする)
ん、んん?!このファスナー固い(汗) 閉まらない…
あーーーーーっ!!!(下の方だけハズレてX字状態) 買ったばかりなのに(涙)
でも、修理に出すとお金かかるし、どこにだしたらいいの? ファスナー(チャック)自分で治したいけど、工具とかないし…。
手間暇かけずに簡単に修理したい!!!
どうしたらいいの???」
そんなときに、手軽に自分で簡単に出来る♪ ファスナー修理の仕方をお教えします。もちろん、ここで紹介するファスナー修理には一切料金はかかりませんのでご安心ください。
目次
- 修理の前に知っておきたい、ファスナーの構造と仕組み
- ファスナー(チャック)の覚えておきたいパーツの名前と役割
- ファスナーのスライダーが外れてしまった場合の直し方
- ファスナーのスライダーが生地を噛んでしまった場合の直し方
- ファスナーの滑りが悪い時の直し方
- ファスナーのスライダーが動かなくなったときの直し方
- エレメントがズレたときの直し方
- ファスナーを自分で修理、直せないパターン
- 専門店でファスナー交換するときの相場
- まとめ
修理の前に知っておきたい、ファスナーの構造とスライダーの仕組み
修理の前に、まずはファスナー(チャック)の構造と仕組みを理解しましょう。ファスナーには、大きく分けて次の3つの種類があります。
- 金属でできている、金属ファスナー(左端)
- 樹脂製のビスロンファスナー(真ん中)
- コイル状の樹脂でできている、樹脂ファスナー(右端)
よく見かけるのは、ジーンズなど多くの衣類に使われている「金属ファスナー」ですよね。どれも馴染み深い形です。
そしてファスナーの構造は、大きく以下の4つに分かれています。
始点となる「箱」。生地を繋ぎ合わせる「テープ」。テープを繋ぎ合わせる役割の「エレメント」。エレメントを閉じる役割の「スライダー」。
ファスナーは、スライダーによって湾曲させて歯車の原理でかみ合って閉じます(上に引き上げる)。逆にスライダーを下に引けば開きます。
ちなみにスライダー部分は、あまり見る機会がないと思いますが、このような構造になっています。ダイヤモンドの用な形をしています。
出典:YKK
知っておくと、どのパーツが問題となって外れているのかが素早く判断出来るようになります。要は、「噛み合ってない」から「外れる」のがファスナーなのです。
ファスナー(チャック)の覚えておきたいパーツの名前と役割
スライダーとは
スライダーとはファスナー(チャック)を開けたり閉めたりする部分になります。みなさんがよく使う部分かと思います。
スライダーの役割は左右のエレメントと呼ばれる部分を噛み合わせる役割をもっています。
ファスナーを締めると上記の画像の「エレメント」の箇所が上下交互に噛み合っているのが分かるかと思います。
エレメントとは
エレメントとはファスナー(チャック)の両サイドにあるキザギザした歯がついている部分になります。ファスナーが開いている状態だと分かりやすいかと思います。スライダーを使って歯の部分を噛み合わせることでファスナーが閉じます。
テープとは
ファスナー(チャック)でいう「テープ」というのがエレメントと一緒になっている外側にある部分です。上記の画像を見てもらうと、エレメントとテープはファスナーが開いた状態でも一つになっていますよね。「テープ」の役割としてはファスナーと洋服やカバンなどの生地とつなぐ役割をはたしています。
箱とは
ファスナー(チャック)には「箱」と呼ばれる部分があります。ファスナーを開いた状態で片側に四角の形をしたものがあるかと思います。ここに逆にある細長い形をした「蝶棒」と呼ばれる部分を「箱」に差し込んでスライダーを持ち上げると左右のジッパーが連結されるものになります。ファスナーの始点となる部分と思ってもらえれば分かりやすいかと思います。
ファスナーのスライダーが外れてしまった場合の直し方
ファスナーは片方だけ外れてしまったり、両方外れてしまったりありますよね。よくあるケースが、ファスナーを閉めてもスライダーの下の方が開いてしまい、X字に外れてしまうケース。案外厄介なこのケースに有効な2つの方法をご紹介します。
ラジオペンチを使う直し方
ラジオペンチなら、100均にもあるのでぜひ1つは手元に置いておきましょう。役に立つ機会が度々訪れます。
それでは早速、ラジオペンチを使った直し方を見ていきましょう!
1.下が外れてしまったファスナーです。X字になっていますね、、、。
2.ファスナーを裏返すとこんな感じ。
3.こんな時に使うのがラジオペンチです!
4.スライダーの左右下部分が開き気味なので、赤丸部分を軽くラジオペンチで押しましょう。力を入れすぎるとスライダーが動かなくなるのですこ~しづつ確認しながら進めてください。
5.いい感じになってきましたか?上にぐっとスライドさせて見ましょう!
6.そして、下に動かして下の外れていた部分を閉じていきます。
7.どうです?完全にくっつきましたよ。
8.これで修理完了です!お疲れ様でした
↓ 動画は、こちらでチェックできます(英語)!
マイナスドライバーを使った、ファスナーの直し方
こちらは、生地を噛んでしまったケースです。マイナスドライバーを使って、スライダーから生地を取り外してファスナーを復活させています。
ポイントとしては、スライダーの隙間に生地が破けないように押し入れてゆっくりと外していくことです。くれぐれもヤケになって壊してしまわないように!
動画を見て頂くのが早いので、まずは一度ご覧ください。
ファスナーのスライダーが生地を噛んでしまった場合の直し方
パーカーやジーンズなど、ファスナーが生地を噛んでしまうケースは多いですよね。
噛み方が浅い場合
1.噛んでしまった生地を左右にゆっくりと引っ張ります。強く引っ張らないでくださいね!
2.噛んでしまった方向と逆の方向に向かってゆっくりとファスナーを動かします。大抵は、これで外れます。
「生地別」対処法
【柔らかい生地】
生地をゆっくりと慎重に横(ファスナーと水平方向)に伸ばすように水平に引っ張ってください。
【硬い生地】
スライダーやエレメントをドライヤーで軽く温めておくと、少し柔らかくなって動かしやすくなります。
定規・マイナスドライバーなど、薄く平べったい、ある程度の硬さがあるものを生地とファスナーの間に挟むと隙間ができるので、そこから生地をゆっくりと取り出してください。
ファスナーの滑りが悪い時の直し方
新品のファスナーや長年使ったファスナーは、滑りが悪いときがありますよね。そんなときは、こんな方法で対処しましょう。
リップクリームを塗る
リップクリームを綿棒などに付けて、エレメント部分に薄く塗りましょう。その後、何度かスライダーを滑らせましょう。
※色が付いたリップクリームは、衣類に色が付く恐れがあるので、なるべく着色料の入っていないものでお試しください。
油を挿す
金属のファスナーに効果的な方法です。ミシン油、なければサラダ油を1〜2滴スライダーやエレメントに垂らしましょう。もちろん、KURE 5-56 などの潤滑スプレーを用いてもOKです!そして、何度かスライダーを動かします。
これでファスナーの滑りが滑らかになるはずです!ぜひ、お試しください。
ファスナーのスライダーが動かなくなったときの直し方
ファスナー(チャック)を使っていて突然スライダーが動かなくなってしまったことはありませんか?左右にあるエレメントが上手く噛み合わないと動かなくなる現象が起きます。
原因としてよくあるのが、スライダーを動かした際に生地やエレメントを巻き込んでしまうケースです。
スライダーが動かなくなったら、まずスライダー部分をゆっくり下げてファスナーを外します。生地とエレメント部分をまっすぐに整えます。
再度ファスナーを繋げてみてください。これだけで解消されるケースが多いです。一番気をつけなければいけないのが、スライダーが動かないからと無理矢理閉めようとすることです。ファスナー全体が破損する原因となるのでまずはゆっくり外すということを頭に入れておいてください!
また、長年使っている洋服などはファスナー自体の滑りが悪くて動かなくなることもあります。その際は「ファスナーの滑りが悪い時の直し方」にある方法を試してみてください!
エレメントがズレたときの直し方
ファスナー(チャック)のスライダーを持ち上げた時にエレメント部分がズレて片側だけ余ってしまうことがあります。
これはエレメントの左右が上手く噛み合わなくて起きてしまう現象です。スライダー部分の劣化が進むとこの現象が起こりやすくなります。エレメントがズレてしまったときの直し方ですが、まずは余ってしまう片方のエレメント生地を軽く引っ張り、左右にズレがないように整えます。その後はペンチを使ってスライダーを挟んで緩みを直します。
スライダーが緩む?と思う方もいるかといるかと思います。スライダーを横から見てもらえれば分かるのですが、スライダーが緩むと口が開いたようになっていきます。これがスライダーが緩んでいる状態です。これを新品時の平行だった状態にペンチで締めて平衡の状態に戻してあげるということです。
スライダーを締めて緩みを解消したところでファスナーを動かしてもらえればエレメントのズレが解消するケースが多いです。
以下に分かりやすく説明している動画がありましたので紹介します!
ファスナーを自分で修理、直せないパターン
ファスナー(チャック)は劣化や破損の程度により自分で直したり修理ができない場合もあります。
スライダー自体の劣化で、上記で説明した通りに平行に戻しても動きが悪かったり、ズレが頻繁に再発するなどがあると新品に交換する必要があります。エレメントも変形してしまうともちろん噛み合わなくなるのでこちらも交換が必要となります。スライダー、エレメントなどに発生した頑固な錆(さび)もご自身で落としきるのは中々難しいです。
無理に直そうとせず、メーカーや専門の修理してくれるところでファスナー自体の交換をお願いしましょう。
専門店でファスナー交換するときの相場
ご自身でファスナーを修理できない場合は専門店でファスナー自体を交換する必要がでてきます。専門店で交換するときの相場ですがお店によりばらつきがありますが、おおよそ以下の費用が目安となってくるかと思います。
●パーカーなどの衣類
・A社
3,300円~4,950円
・B社
4,000円~6,000円
●バッグ
・A社
4,000円~8,000円
・B社
ファスナーの長さで変動。20cmまでで12,000円。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これで、ファスナーが外れたときやファスナーに生地が噛んだときも慌てずに対処出来るようになると思います。ポイントは、無理やり力を入れて動かさないこと!何事も力加減は重要なのです。
万が一、ファスナーの修理が難しい場合は、無理をせずに専門店に駆け込みましょう。大切なものや高価なものは専門店にお任せするのが安心です!まずは、一度ご自身でトライしてみてからでも遅くはありません。ぜひ参考にして試してみてください!
専門店でのファスナー交換は上記の相場をみると意外と高いです。愛着のあるものであれば交換したほうがいいですよね!
ただ、そこまで・・・と思う方や自分で交換するのは面倒や大変と思う方はご自身で作ったほうが安くすみます。
自由にデザインができ、プリント代込みなのでとてもおすすめですよ♪
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2017.10.22
更新:2021.11.05