【実は別物!】今さら聞けない「ちゃんちゃんこ」と「はんてん」の違いを徹底解説
皆さんの中には、ちゃんちゃんこやはんてん、どてらに対して似たような、もしくは言い方が違うだけの同じものというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
実はどれも全くの別物なんです!
今回の記事でその違いや由来、語源などを詳しく解説していきます。
目次
「ちゃんちゃんこ」と「はんてん」は何が違う?
ちゃんちゃんことはんてんは同じものだと思われがですが、実はそれぞれに特徴が異なる全く別の着物なのです。その違いを見ていきましょう。
ちゃんちゃんことは
主に子供が着る、綿入りの袖が無い形状が特徴。折り返らない襟で仕立てられており、防寒目的として使用されます。地方によっては「でんち」や「さるこ」とも呼ばれています。
はんてんとは
丈の短い上着で、わきに襠(マチ)と言った布幅にゆとりを持たせるために補う布がないことが特徴。襟は折り返さないで着用します。
袖の有無が最大のポイント!
「ちゃんちゃんこ」と「はんてん」の違いを比べると全く別物だと分かりますね。
どちらも防寒着として着用する目的が大多数であり、同様に防寒着用は綿入りで作られています。
しかし、その違いとして挙げられるのは、袖が無いものが「ちゃんちゃんこ」であり、袖があるものが「はんてん」なのです。
他にもある!「ちゃんちゃんこ」「はんてん」に似た着物
もっと掘り下げると、実は「ちゃんちゃんこ」や「はんてん」以外にも、丈の長いものや襟の折り返しの有無で意味が変わる、同じようなフォルムをした着物があります。
どてら
和服の上に着る防寒用の上着。腰丈までのはんてんに対し、くるぶしまである長めの丈が特徴で「丹前」とも呼ばれています。
法被
法被は、丈の長さも形状もはんてんと非常に良く似ています。
大きな違いとしては襟を折り返すものを「法被」と呼びますが、当時江戸時代に武家が着ていた「襟を折り返す法被」に対し、強い憧れを持った庶民が真似をして作った「襟を折り返さない法被」を、「はんてん」と呼んでいました。
そのため「はんてん」と「法被」は酷似しており、現在は法被に関しても襟を折り返さないものが主流です。
それぞれどんな時に使われる?
それぞれの着物の利用シーンをいくつかご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
子供の防寒着にはちゃんちゃんこ!
手足をよく動かす子供には袖のない防寒着としてよく利用されています。
また、「赤ちゃんに還る」という意味を持つ還暦のお祝いに、赤いちゃんちゃんこを贈るといったならわしがありますね。
そのため、ちゃんちゃんこは小さな子供が着る袖のない綿入りの着物という認識が一般的です。
そして子供だけでなく、ペットにも人気のちゃんちゃんこ。仲良く子供とお揃いに着せてあげても良いですね。
大人の防寒着には定番のはんてん!
同じような着物が多くある中で一番馴染みの深い着物が「はんてん」ではないでしょうか。
綿入りの暖かいはんてんを着てコタツでみかんというシーンは、テレビやアニメでも良く見かけるほど、定番の防寒着です。
和服を着る機会にはどてら!
和服の上に羽織る着物ならどてら(丹前)です。和服を着る方へのプレゼントや、旅館などで和服を着る機会がある際は、是非着用してみてはいかがでしょうか?
職人仕事の時やお祭りには法被!
法被は主に職人などが着用する仕事着や、お祭りに着用する日本生粋の伝統衣装です。
中には法被のことを、あまりにも似ている形状から印半纏(後ろに大きな文字を施したはんてん)と呼ぶ方もいますが、襟の折り返しで違いを判断していたしきたりが無くなった現在では、どちらも間違いではありません。
正しい名称で覚えよう!
いかがでしょうか?袖が無い着物が「ちゃんちゃんこ」、袖がある着物を「はんてん」と呼ばれていますが、この違いを初めて知ったという方も多いのでは無いでしょうか。
今ではおしゃれなちゃんちゃんこやはんてんが売られており、贈り物などにも良く利用されているので、是非それぞれの着物の用途を知って活用してみてください。
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法被は、お祭りや学園祭、地域のイベントなどで大活躍するアイテムの1つ(法被(半被・半纏(はんてん) とも呼ばれています))です。
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2019.04.24
更新:2021.04.05