
モバイルバッテリーの正しい使い方とは?正しく使うための注意点まで一挙解説

2020.09.23
外出先でスマートフォンを使っていると、電池の減りの速さが気になるときがありませんか?
近年では、車搭載のカーナビゲーションシステムの代わりに、スマートフォンの地図機能を使う人も増えています。またNetflixやAmazonプライムなどの普及にともない、スマホで手軽に動画を見られるようになりましたね。そういった機能は便利な反面、メールや通話と比べて電池を早く消耗してしまいます。
とくに冬の季節になると、リチウムイオン電池の特性もあり、スマホのバッテリーが足りず、家に帰る頃には1%に……なんてこともありますよね。
そんなときに重宝するのが、モバイルバッテリーです。
スマホやPCが得意な人のあいだではすっかり定番アイテムになっていますが、これから購入するという人もまだまだ多いはず。
そこでこの記事では、モバイルバッテリーの使い方や、意外と知られていない注意点などをご紹介します。
目次
モバイルバッテリーとは
そもそもの話、私たちが普段「モバイルバッテリー」と呼んでいるものは何なのでしょうか。
モバイルバッテリーとは、機器内に電気を貯蓄し、電源コンセントがない場所でもスマートフォンやタブレットを充電できるようにした小型の機械です。
「スマホ充電器」と呼ばれることもありますが、実は「充電器」と「モバイルバッテリー」は別物なんです。「充電器」は電源に挿して使います。今回ご紹介している「モバイルバッテリー」は、電源コンセントがない場所でも電子機器を充電できるアイテムのことを指しています。
イメージ的には下記のようでしょうか。
●充電器:電源コンセント-充電器-コード-スマートフォン(すべて接続)
●モバイルバッテリー:電源コンセント→モバイルバッテリー(充電)、
●モバイルバッテリー→スマートフォン(充電)
モバイルバッテリーのINとOUTについて
モバイルバッテリーには、いくつかケーブルを繋ぐための端子があります。そこには「IN(INPUT)」や「OUT(OUTPUT)」の文字が印字されていることがほとんどです。
INはモバイルバッテリー本体を充電するときに使用します。充電した電気をスマートフォンへ送る際にはOUT端子にコードを繋ぐので、ぜひ覚えておいてくださいね。
IN端子を使うとき:電源コンセント→モバイルバッテリー(充電)
OUT端子を使うとき:モバイルバッテリー→スマートフォン(充電)
モバイルバッテリーの使い方
モバイルバッテリーの使い方自体はとても簡単です。
まずはモバイルバッテリーの内蔵充電池を満タンにするために、電源コンセントとIN端子をコードで繋ぎましょう。充電中は赤色や緑色などのランプが点灯するようになっている機器が多くあるので、それを目安にします。
充電が完了したら、OUT端子とスマホを繋ぎ、モバイルバッテリーの電源を入れます。そうすると自動でスマホを検出し、充電が始まります。
スマートフォン側がフル充電になったらコードを外し、モバイルバッテリーの電源を切ることもお忘れなく。
モバイルバッテリーを正しく使うための注意点
次にモバイルバッテリーを正しく、安全に使うための注意点をいくつかご紹介します。
とくにケーブルの種類や製品の選び方は、モバイルバッテリー以外の電子機器を購入・使用するときにも応用できる豆知識ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
入出力端子を知ろう
モバイルバッテリーや充電で使用する入出力端子には、さまざまな規格のものがあります。「USB」や「ライトニング」という名前は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
しかしどれも形と名前が似ていて、判別するのが少し難しいですよね。なんとなく、「ライトニングはiPhoneのヤツ」などの区別はイメージできるけれど、明確な違いがわからない、違いを知りたいという方の参考になりますと幸いです。
ここでは、モバイルバッテリーでよく使われている端子のみをご紹介します。
lightning(ライトニング)
iPhoneユーザーになじみが深い「lightning(ライトニング)」ケーブル。
これはApple社が独自に開発した入出力端子で、上下どちらの向きで指しても充電できるようになっています。充電コードとしての用途のほかに、iPhone7以降はイヤフォンジャック代わりや、パソコンと接続するための端子としても使用できます。
lightningケーブルはiPhoneのほかに、MacBookやiPadにも採用されています。
モバイルバッテリーのOUT端子に繋ぐほうの端子には、USB Type-Aがよく採用されています。
USB Type-C(ユーエスビー・タイプ・シー)
参照:Amazonベーシック USBケーブル 1.8m (タイプC - 2.0タイプC) ブラック
「USB Type-C(ユーエスビー・タイプ・シー)」は2015年に登場したばかりの、比較的新しいUSB端子です。lightningケーブル同様に上下の向きを気にせず接続でき、Android端末や最新型のiPadにも採用されています。新型iPad付属の充電コードは両端にType-Cがついています。
万が一モバイルバッテリーにType-C端子がないときは、家電量販店やインターネットショップで「USB Type-AとUSB Type-C」がそれぞれ両端についたものも売っているので、チェックしてみてくださいね。
Type-Cは充電コードとしてだけでなく、映像の入出力などもこれ1本で行えるとのこと。
データの転送速度も非常に高いため、大きなデータを転送するときにも重宝します。
microUSB Type-B(マイクロユーエスビー・タイプビー)
参照:サンワサプライ どちらも両面させるmicroUSBケーブル
「microUSB Type-B(マイクロユーエスビー・タイプビー)」も日常的によく使われている端子で、モバイルバッテリーを充電する際のIN端子にも多い印象です。このコード1本で、Android端末やデジタルカメラの充電器、モバイルWi-Fiルーターなどにも使い回せるところが特徴です。
上下の向きがありますが、わかりやすい形をしているので指し間違えることはほとんどありません。
USB Type-A(ユーエスビー・タイプ・エー)
参照:Rankie USB 3.0ケーブル タイプA-タイプA 1本入り 1.8 m
最後に紹介する「USB Type-A(ユーエスビー・タイプ・エー)」は、おそらくもっとも日常的に使われているUSBです。一言で「USB」と言うときは、この長方形の端子のものを思い浮かべるのではないでしょうか。
パソコンのほか、iPhone用充電器とiPhone端末を繋ぐコードの片側はこの形になっているものが多いですよね。
近年では、Type-Aの内側が青くなっている新型USB規格(USB3.0)などもあり、少しずつ進化しているようです。
モバイルバッテリーとスマホの同時充電
基本的に、モバイルバッテリーを充電(コンセントに挿し)ながらスマートフォンへ給電することはできません。しかし近年では「パススルー機能」を備えたモバイルバッテリーも出てきており、選ぶ商品によっては同時充電ができるようになりました。
パススルー機能のついたモバイルバッテリーは、外出先ではバッテリーとして、電源コンセントがある場所では充電器として使用できるところがいいですよね。外出時にうっかり充電し忘れてしまうというミスに悩まされることもありません。
このパススルー機能ですが、「2台同時充電」や「4台同時充電」などとはまた違うのでご注意ください。〇台同時充電可能というのは、一つのモバイルバッテリーで2台以上のスマホやタブレットが充電できるということです。
●パススルー機能付きモバイルバッテリー
電源コンセント→モバイルバッテリー→スマホ
●2台同時充電可能モバイルバッテリー
モバイルバッテリー→スマホ、タブレット
急速充電する際の注意点
「地図アプリが見たいのにスマホの充電がなくなってしまった」
「友だちに連絡しなければならないのに充電が切れた」
上記のような状態に陥ってしまったとき、モバイルバッテリーの「急速充電」が役立ちます。
さまざまな種類の急速充電可能なモバイルバッテリーが販売されていますが、どれを購入してもいいというわけではありません。
・スマホの充電に必要な電力(W)数
・必要なモバイルバッテリーの電流(A)数
・モバイルバッテリーの急速充電規格
上記の3つがお使いのスマホを急速充電するために適しているか確認してみましょう。
急速充電可能で代表的な給電規格は、USB PD、Quick Charge、VoltageBoostなどがあります。
PSEマーク付きの製品を選ぼう
モバイルバッテリーを選ぶ際はかならず「PSEマーク」がついたものを選びましょう。2019年以降に国内で生産された、あるいは正規輸入されたモバイルバッテリーはPSEマーク表示が義務となりました。
これは近年相次ぐモバイルバッテリーの爆発事故を防ぐため、電気用品安全法に基づいて表記されます。つまり、PSEマークのついたバッテリーは安心して使用できるということなのです。
しっかりとした店舗で購入するときは安心ですが、意外と見落としがちなのが、オークションなどによる個人間の取引です。人から譲り受ける際はこのマークの有無をかならず確認してくださいね。
モバイルバッテリーの寿命について
スマートフォンのリチウムイオン電池が経年劣化で悪くなるように、モバイルバッテリーの内蔵充電池にも寿命があります。
モバイルバッテリーの寿命目安は、年数ではなく「充電回数」などの名前で記されています。誰でも手に取りやすい価格で手に入るものは、一般的に500回前後の充電回数になってることが多いです。少し値が張るものや選ぶメーカーによっては、1000回2000回の充電ができると謳っているものもあるようです。
毎日使ったとしても1年以上は持ちますが、基本的にモバイルバッテリーも消耗品だと思ったほうがよいでしょう。
・うまく充電できなくなった
・前は良かったのに1回の充電でスマホの電池が満タンにならなくなってしまった
上記のような症状が出始めたら買い換えどきです。
無理に使い続けると、バッテリーの膨張や発熱・漏電などの原因となってしまうこともあるので、使いすぎには注意してくださいね。
まとめ
近年では、メール・電話やゲーム、ましてや地図検索や暇つぶしまで、スマートフォン一台ですべて完結するようになりました。
新型のiPhoneやAndroidもどんどんカメラ性能がよくなり、デジカメの代わりに撮影に使用しているという人も多いでしょう。
そんな便利なスマホも、1度に端末内に充電できる容量は決まっていますし、経年劣化によって電池の減りも早くなっていきます。そんなときは、モバイルバッテリーの持ち歩きを試してみてくださいね。充電の残量を気にせず使えるというのは、とても快適なものです。
ケーブルや安全基準など少し難しいところもありますが、選ぶ際はぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
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